
鼻筋は横顔の美しさを左右するため、「通った鼻筋になりたい」と悩んでいる方は少なくありません。鼻根部から鼻先にかけてのなめらかなラインとほどよい高さがあると、顔全体の印象が引き締まるだけでなく、バランスのとれた美しい横顔になります。横顔に自信を持ちたい方やメイクをもっと楽しみたい方には、鼻筋を通すセルフケアや美容医療がおすすめです。この記事では、自宅でできるセルフケアと合わせて、美容医療で行われている施術の種類やメリット・デメリット、費用、ダウンタイムなどをご紹介します。
自宅でできる鼻筋をすっきり見せるメイクとマッサージ
メイクで鼻筋を強調する方法
鼻にシェーディングやハイライトを入れるなど、メイクを工夫することで鼻筋が通っているように見せることができます。肌よりワントーン暗いカラーを、眉頭の下から小鼻に向かってのせましょう。眉頭のくぼみを強調するように色をのせるのがポイントです。そのままだとシェーディングが目立って不自然になってしまうため、指先やメイクブラシで肌になじませてください。次に、鼻筋の部分にアイボリーやホワイト、明るいベージュなどのカラーをのせて鼻筋を強調しましょう。ハイライトも、シェーディングのように肌になじませてください。自然な仕上がりにするには、淡いカラーを選んで少しずつ色をのせていくのがおすすめです。パウダータイプは、初心者でもグラデーションを作りやすいと言われています。仕上がりを確認するときには、不自然になっていないか正面だけでなく横からもチェックしましょう。
鼻のマッサージは効果がある?注意点と限界

鼻や周囲のむくみと凝りを解消することで、鼻筋をすっきりと見せることができます。人差し指の腹を使って、鼻の付け根から鼻先に向かってマッサージしましょう。左右に小刻みに動かしながら、少しずつ下にずらしていってください。次に、人差し指と親指で小鼻をつまんで円を描くように10回ほどマッサージし、そのまま前に引っ張りましょう。マッサージをするときには、爪を立てないよう指の腹を使って優しく行うことが大切です。強く圧迫したり摩擦してしまうと、肌に負担を与えて肌のバリア機能を低下させてしまいます。色素沈着のリスクも高くなってしまうため注意しましょう。また、マッサージで得られる効果は一時的なもので骨格自体を変えることはできないため、劇的な変化や半永久的な効果を得ることはできません。
美容医療で理想の鼻筋を手に入れる。主な施術の種類と特徴
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸製剤を手技で注入し、鼻の高さをプラスしたりラインを整える施術です。メスを使用しないため傷跡が残らず、ダウンタイムも短くて済むことから、手軽にできる美容施術として人気を集めています。また、施術後の仕上がりに満足できなかった場合、ヒアルロニダーゼというヒアルロン酸溶解剤を用いて注入したヒアルロン酸を分解し、注入し直すことが可能です。ヒアルロン酸は自然に吸収されるため効果が永続的ではなく、個人差がありますが半年〜1年半ほどで効果を実感できなくなってしまいます。また、ヒアルロン酸は注入できる部位や量が限られるため、対応できるデザインに限界があります。注入量が多すぎると横に広がり、鼻筋が太くなりすぎたり違和感が生じる恐れがあります。しこりができたり、稀ですが血管閉塞や皮膚壊死、失明を起こすリスクもゼロではありません。施術後に痛みや腫れが現れることがありますが、3日ほどで落ち着きます。内出血ができた場合には、落ち着くまでに2週間ほどかかることがあります。メイクや洗顔は当日から可能です。費用は使用する製剤や量によって異なりますが、3万〜10万円ほどかかることが多いです。

【施術参考料金】¥121,000〜
糸リフト(ノーズスレッドリフト)
糸リフトは、メスを使わずに溶ける糸を鼻に挿入し、鼻筋や鼻先に高さを出す施術です。施術時間は短く、ダウンタイムも比較的短いという利点があります。しかし、効果は1年から2年ほどと限定的で、理想の鼻の形を維持するためには繰り返し施術を受ける必要があります。また、挿入部位の皮膚に凹凸が生じたり、感染症を引き起こすリスクもゼロではありません。一方、外科手術は切開を伴いますが、半永久的な効果が期待でき、より根本的な改善が可能です。また、糸リフトでは難しいような大幅な変化も実現できます。費用はかかりますが、長期的に見るとコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。このような理由から、糸リフトよりも外科手術をおすすめします。
隆鼻術
隆鼻術には、主に「鼻プロテーゼ」と「肋軟骨隆鼻」の2つの方法があります。鼻プロテーゼは、医療用シリコンで作られたプロテーゼを挿入し、鼻の根元から鼻筋にかけて高さを出す施術です。個々の骨や軟骨に合わせてオーダーメイドのプロテーゼを作成することも可能で、鼻筋をシャープに通したい方におすすめです。手術時間は約1時間で、術後5〜7日間はギプス固定が必要です。一方、肋軟骨隆鼻は、ご自身の肋軟骨を細かく加工し、鼻筋に移植する方法です。自家組織を使用するため、人工物に抵抗がある方や、術後長期間の安定性を重視する方に向いています。鼻中隔延長術と同時に行うことも可能です。こちらも手術時間は約1時間で、ギプス固定期間は同様です。どちらの施術も、デザインを決定した後に静脈麻酔または全身麻酔で行われ、傷跡は目立ちにくい鼻の穴の中や鼻柱にできます。ご自身の希望や体質に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。

【副作用・リスク】鼻(腫れ、内出血、鼻出血、鼻づまり、鼻柱の傷跡、鼻先、耳介の知覚低下、鼻の傾き、鼻尖部の挙上ができない、鼻の形の左右差、鼻先が硬くなる、鼻柱の傷跡、鼻尖部が丸く感じる、感染、創離開、血流障害)、貴族手術(感染、創離開、血流障害、腫れ、内出血、鼻出血、鼻づまり、鼻柱の傷跡、鼻先、耳介の知覚低下、鼻の傾き、鼻尖部の挙上ができない、鼻の形の左右差、鼻先が硬くなる、鼻尖部が丸く感じる)
【施術参考料金】2,035,000円~
鼻中隔延長術
鼻腔内を左右に仕切っている鼻中隔に、自分の体から採取した耳介軟骨や鼻中隔軟骨、肋軟骨などを移植する施術です。鼻中隔が延長されることで、鼻先を高くする、鼻の向きを下向きにして鼻の穴を見えにくくする、鼻先をシャープにするなど、鼻全体のバランスを整えることができます。通常は鼻柱や鼻腔内を切開するオープン法で行います。劇的な変化が得られる施術ですが、ダウンタイムが長く必要です。感染や鼻づまり、鼻先の知覚低下、鼻先が硬くなる、鼻の形に左右差ができるなどのリスクもあります。半永久的な効果が期待できる施術ですが、軟骨の経年劣化によって鼻先が曲がるリスクもゼロではありません。痛みや熱感は施術後3日ほどすると和らいできますが、腫れや内出血は1〜2週間ほど続きます。これらの症状は1〜3か月ほどすると落ち着きますが、完全に仕上がるまでには3〜6か月ほど必要です。施術後はギブスで鼻を固定するため、メイクや洗顔ができません。施術後5〜7日目にギブスを外して抜糸を行い、問題がなければ翌日から可能になります。首から下のシャワー浴は施術当日から可能です。費用は軟骨の採取部位によっても異なりますが、100万〜150万円ほどです。肋軟骨を使用する場合は費用が高くなります。

【施術参考料金】1,500,000円~
鼻尖形成術
鼻先周辺の余分な脂肪を除去し、鼻先(鼻尖)を形作っている大鼻翼軟骨の形や大きさを調整したり、自分の身体から採取した耳介軟骨などを移植して形を整える施術です。鼻先をシャープにする、鼻先の高さを出す、鼻の向きを変えて鼻の穴を見えにくくするなど、鼻先を整えることができます。施術方法には、鼻の穴の中を切開するため傷跡が目立ちにくいクローズ法と、鼻柱や鼻腔内を切開するため視野が広くなり、細かい調整がしやすいオープン法があります。鼻先をデザインするのに優れていますが、鼻全体のバランスを劇的に変化させることはできません。基本的に半永久的な効果が得られる施術ですが、大鼻翼軟骨を糸で縛るだけの場合には、時間とともに元の状態に戻ってしまう恐れがあります。また、感染や鼻づまり、鼻先の知覚低下、鼻の形に左右差が現れるリスクもあります。痛みは施術後3日ほどすると和らいできますが、腫れや内出血が落ち着くのに1〜2週間ほどかかります。時間とともに状態は安定していき、3か月ほどで仕上がります。施術後は5〜7日間ほど鼻のギブス固定が必要です。ギブスを除去するのとともに抜糸を行い、問題がなければ翌日からメイクや洗顔が可能になります。首から下のシャワー浴は施術当日から可能です。費用は30万〜60万円ほどで、軟骨の移植をする場合は費用が高くなります。

「鼻筋を通す方法」の失敗しない選び方
「どこまで変化させたいか?」で選ぶ
鼻筋を通す方法は複数あるため、鼻をどこまで変化させたいかに合わせて選ぶことが大切です。少しだけの変化で問題なければ、メイクやマッサージなどセルフケアで対応できます。一方で根本的に変えたい、大きな変化を求めているということであれば、半永久的な効果が見込める美容医療がおすすめです。鼻筋を通す美容医療は各施術によって得られる効果や仕上がりが異なるため、理想の鼻筋になれる施術を選びましょう。
「ダウンタイムをどれくらい取れるか?」で選ぶ
鼻の美容医療は施術によってダウンタイムが異なるため、ダウンタイムがどれくらい必要なのかをあらかじめ確認しておくことが大切です。痛みが落ち着けばいいのか、ギブス固定が外れればいいのか、腫れや内出血が目立たなければいいのか、完全に仕上がった状態がいいのかなど、どれくらいのレベルであれば仕事や学校に支障を生じないのかを考慮して選びましょう。特に重要なイベントがあるときには、起こりうるリスクを考慮し、余裕をもった日程にすることをおすすめします。
医師選びの重要性
施術する医師によって仕上がりが変わってくるため、技術が確かで美的センスに優れた医師を選ぶことが大切です。そのため、医師の専門性や実績をよく確認しておきましょう。クリニックのホームページを確認し、医師の専門医資格や症例写真を必ず確認しましょう。「形成外科専門医」の資格を持っているか否かは手技の正確性を判断する一つの目安になります。また、カウンセリングにはしっかり足を運ぶようにしましょう。対応が丁寧で質問にきちんと答えてくれるか、メリットだけでなくデメリットやリスクについてもしっかり説明してくれるかといった点をチェックするのがおすすめです。アフターフォローやトラブル時の対応についても事前に確認しておくと安心です。
形成外科・美容外科のW専門医 院長 新行内芳明の紹介はこちら
施術後の注意点と長持ちさせるためのアフターケア
ヒアルロン酸注入後の注意点
施術部位に刺激を与えないことが大切です。施術後2週間は、強く圧迫したり摩擦したりしないようにしましょう。マッサージや他の美容施術、うつぶせ寝も避けるようにしてください。血行が促されると腫れや赤みが強くなることがあるため、症状が落ち着くまでは飲酒や激しい運動など体が温まる行為を控えましょう。熱めのお湯に長時間入浴するのを避け、ぬるめのシャワー浴がおすすめです。化粧水や乳液で丁寧に保湿して乾燥を防ぎ、紫外線対策をしっかりと行うようにしてください。特に問題がなければ当日からメイクをしていただけますが、肌への刺激が少ないメイクにするのがおすすめです。
外科手術後の注意点
鼻を固定する場合には、ギブスがずれたり外れたりしないように注意しましょう。不用意に触れたり、うつぶせ寝で圧迫したりしないようにしてください。施術時に使用した麻酔が切れると痛みが生じるため、処方された鎮痛剤を指示通りに服用してください。痛みや腫れが強く現れているときには、安静に過ごすことをおすすめします。身体が温まると血行が促されて腫れがひどくなるおそれがあるため、飲酒や激しい運動、入浴など身体が温まる行為を控えましょう。ギブスが外れる翌日まで洗顔できないため、洗顔シートを活用するのがおすすめです。首から下のシャワー浴は可能ですが、ぬるめのお湯を使用し、患部を濡らさないように注意しましょう。ギブスが外れた翌日からメイクが可能になるため、内出血など気になる部分を隠すことができます。マスクを使用するのもおすすめです。仕上がるまでに時間がかかるため、途中経過をしっかりと観察し、通院を指示された場合にはきちんと守りましょう。
長期的なケアの重要性
半永久的な施術を受けた場合は継続した治療が不要となりますが、理想の鼻筋をキープするためには、施術後にも長期的なケアを続けていかなくてはなりません。毎日のケアを丁寧に行い、鼻に過度な圧力や衝撃を加えないようにしましょう。また、施術部位に変化を感じたり、気になる点がある場合には、早めにプロにご相談することをおすすめします。
理想の鼻筋は手に入る。まずはカウンセリングで相談を
美しい横顔の鍵となる「鼻筋」は、メイクやマッサージで一時的に整えられますが、根本的な変化や持続的な効果を望むなら美容医療がおすすめです。美容医療には、メスを使わないヒアルロン酸注入や糸リフト、永続的な効果が期待できるプロテーゼ挿入、鼻先を整える鼻中隔延長術や鼻尖形成術など、様々な施術方法があります。これらの施術は、それぞれ効果やダウンタイム、費用が異なります。ご自身の希望する変化の度合いや、ダウンタイムにかけられる期間、費用などを考慮して選択することが重要です。どの施術を選ぶにしても、信頼できる医師を見つけることが最も大切です。カウンセリングでメリットだけでなくリスクやデメリットもしっかりと説明してくれるか、アフターフォロー体制が整っているかなどを確認しましょう。理想の鼻筋を手に入れるために、まずはカウンセリングで相談しましょう。LIVIN CLINICでは、形成外科と美容外科のW専門医である院長の新行内 芳明が丁寧にお悩みやご希望をお伺いします。鼻整形の症例も多数公開しておりますので、症例ページをぜひご確認ください。

この記事の監修者
院長 新行内 芳明
SHINGYOCHI Yoshiaki
Livin CLINICの院長を務める形成外科・美容外科の専門医。順天堂大学医学部卒業後、医局長や副院長として豊富な経験を積み、2025年より現職に就任。鼻や目元の整形、豊胸手術などを得意とし、国内外の患者から信頼を集めている。「患者一人ひとりの美しさを最大限に引き出す」を信念に、高い技術と丁寧な施術で質の高い治療を提供している。 Livin CLINIC院長、形成外科専門医、美容外科専門医JSAPS、医学博士、順天堂大学形成外科非常勤助教。
この記事をシェアする
-
Xで共有
-
Facebookで共有
-
LINEで共有
-
リンクをコピーしました